電話予約センター/0120-753-438 受付時間/10:00~19:00

プロカメラマンに教わる! 子どもをスマホで可愛く撮る方法

プロカメラマンに教わる! 子どもをスマホで可愛く撮る方法

パパやママなら誰しもお子さんの写真をたくさん撮ってあげたい! と思うもの。記念撮影だけでなく、今やスマホで子どもを日常的に撮っている方も少なくないでしょう。中には「せっかくなら雰囲気のある写真を撮っておきたい」という方もいらっしゃるはず。

では、スマホでお子さんの「日常」を美しく撮るには、どうしたら良いのでしょうか? 広告やアーティストなどを撮影するプロカメラマン・クロカワリュートさんにスマホで子どもを可愛く撮る方法を教えてもらいました。

ママと子どもを情緒豊かに撮る

ママと子どもを情緒豊かに撮る

クロカワさんにアドバイスいただくに当たって、普段から家族の写真を撮っているパパに参加いただきました。お願いしたのは、お子さんの素敵な写真をインスタグラムなどにもアップしている成瀬豊さん(仮名)。いつも通りにママ&お子さんを撮影いただき、その写真を見ながらクロカワさんに助言をしてもらいます。

「まずは自由に写真を撮ってみてください」とクロカワさんが声をかけ、さっそく撮影がスタート。成瀬さんも積極的にシャッターを切ってくれました。

クロカワリュート(以下、クロカワ):低いアングルから狙ったり、お子さんにかなり近寄ったりと、工夫して撮影されていますね! 普段からスマホで撮り慣れていることがよく分かります。今撮った写真を、ちょっと見せてもらってもいいですか?

ママと子どもを情緒豊かに撮る
PHOTO:成瀬豊

成瀬豊(以下、成瀬):ありがとうございます。プロに褒めてもらえて光栄です。でも、たまには違う雰囲気の写真を撮りたいと思っているんですよね…

クロカワ:それでしたら、ワイドだけでなくズームも使ってみたらいかがでしょう? 例えば、こんな感じです!

ママと子どもを情緒豊かに撮る
PHOTO:クロカワリュート

クロカワ:スマホのカメラはワイド気味に標準が設定されているんです。もちろん、ワイドな写真は迫力があって良いのですが、あえてズームで撮ることで絵に変化をつけられます。一眼レフカメラでレンズを変えるようなイメージで試してみると良いでしょう。

成瀬:少し昔の感覚で「デジタルズーム=イマイチ」なのだと思っていました。確かに最近のカメラは性能が上がり、ズームしても解像度の荒れがあまり気にならなくなりましたよね。

クロカワ:特にスマホなら、画面を指先でピンチするだけでズームアップできるので便利。今どきの機種なら2〜2.5倍まで拡大しても大丈夫ですよ。ワイドのときは思い切り近寄って、ズームのときは逆に被写体から距離を空けて撮るのがコツです。

成瀬:さっそく試してみます!

人物だけでなく余白を入れる

クロカワ:ズームを使ったことで、だいぶ絵のバリエーションが増えてきましたね。

成瀬:効果テキメンです(笑)。ワイドのときは自分と子どもの関係性が強調されていましたが、ズームを使うことで日常のワンシーンを切り取ったような写真になりましたね。

人物だけでなく余白を入れる
PHOTO:成瀬豊

クロカワ:もう一段変化をつけたいなら、ズームを使うときも人物をアップにするだけでなく一歩引いて背景を多めに取ると、さらに絵の雰囲気が変わりますよ。

成瀬:そういえば、どれもママと子ども中心の構図になっていたかもしれません。

クロカワ:もちろん、そうした写真も悪くないのですが、敢えて余白を多めに入れることで情緒が醸し出せます。ママと子どもが遊んでいるのを遠くから眺めながら、幸せを噛みしめている…そんな雰囲気が出せますよ。

人物だけでなく余白を入れる
PHOTO:クロカワリュート

手前にモノを写り込ませる

クロカワ:ズームなら、その特性を活かして人物の手前に観葉植物などを入れ、わざとボケさせる方法もオススメです。

手前にモノを写り込ませる
PHOTO:クロカワリュート

成瀬:これは、プロっぽい技ですね! 今まで平面的だった写真に、奥行き感が出ています。

クロカワ:ズームは焦点距離が長いので、フォーカスしている対象と距離が離れているモノはボケやすくなる。その特性を利用した手法です。子どもを撮影しているママ越しに撮ったりしても、面白い絵になるんじゃないでしょうか?

成瀬:実は、ママは写真をあんまり撮ってくれないんですよ(笑)。でも、背中越しに子どもを撮るのは良いかも! チャンスがあったら、ママに協力してもらおうかな。

【まとめ】ママと子どもを情緒豊かに撮るテクニック

  • ズームを使い、被写体から一歩引いた視点で撮る
  • 敢えて人物を小さめに、余白を大きめにした構図で撮ってみる
  • 手前にモノを入れて、ボケ味を楽しむ

カチッと構図が決まった写真を撮る

カチッと構図が決まった写真を撮る

いつでもどこでも気軽に写真を撮れるのがスマホカメラの魅力。一方で、一眼レフで撮るようなカッチリ構図の決まった写真はスマホでは撮れない? 「いえ。撮り方によってはスマホでもそうした繊細な写真が撮れます」とクロカワさんは言います。

画面にグリッドを表示する

クロカワ:先ほどのズームとも関係してくるのですが、スマホで撮るときに水平や構図って普通はあまり意識しませんよね

成瀬:そうですね。普段は、どちらかというと表情重視というか。子どもがまだ小さいので、じっくり落ち着いてカメラを構えられないんです

クロカワ:お子さんのお顔のアップなどなら水平や構図がアバウトでもOKなのですが、引いて余白をもたせた構図は絵が傾いていたり、被写体と余白のバランスが変だったりすると気になると思います。その対策としては、画面にグリッドを表示させておくのがオススメ。iPhoneの場合は「設定>カメラ」で表示設定にできます。

画面にグリッドを表示する

成瀬:スマホってグリッドを表示させておけるんですね! グリッドが出ていれば、慌ただしいときでもサッと構図が決められるかも。

クロカワ:一眼レフでの撮影経験もある成瀬さんならご存知かと思いますが、一般的には被写体を三分割されたグリッドの交点に配置すると、構図が安定すると言われています

画面にグリッドを表示する

成瀬:でも水平や構図は撮影した後にトリミングすれば、多少修正できますよね?

クロカワ:仰る通りです。プロの場合は現場で最善を尽くすのが基本ですが、日常の撮影なら後から修正したり、加工したりしても良いと思います。ちなみに、成瀬さんは写真を加工する際、どんなアプリを使っていますか?

成瀬:基本的にはインスタで加工していますね。ただ、細かく手を加えたいというときは、フォトショップを使っています。

クロカワ:本格的ですね! ただ、より手軽に加工するなら、端末にデフォルトで設定されているカメラアプリも便利ですよ。トリミングしたりフィルターをかけたりしても、オリジナルの画像にすぐ戻せるのが利点です。

光線を意識する

クロカワ:きっちりとした写真を撮影するなら、光線も意識するのもポイントです。

成瀬:プロのカメラマンは「光の角度を重視する」とよく言いますよね。今回のように室内で人物を撮影するときは、どのように意識すべきですか?

クロカワ:プロはあえて逆光で撮ったりもしますが、スマホカメラだと逆光は少しハードルが高い。かといって順光だと、似たような写真ばかりになる。もし違いを出すなら、窓から斜めに光が入るようにすると面白いでしょう。被写体に陰影が浮かび上がって、趣きが増しますよ。

光線を意識する
PHOTO:クロカワリュート

成瀬:屋内でも天候によっては日射しが強すぎて、コントラストが強くなりすぎてしまうこともあります。

クロカワ:そんなときは、薄いレースのカーテンを引いてみてください。光線が和らいで丁度よくなると思います。

成瀬:少し光線を意識しただけで、だいぶ雰囲気が変わりますね。スマホで撮った写真とは思えません。

【まとめ】カチッと構図が決まった写真を撮るテクニック

  • 画面にグリッドを表示して、水平をきちんと取る
  • グリッドの交点に被写体を配置して、3分割の構図を意識する
  • 写真を加工するならデフォルトアプリがお手軽
  • 人物に対して、斜めに光が当たるようにする

躍動感のある写真を撮る

躍動感のある写真を撮る

小さな子どもは元気に良く動くのが当たり前。アクティブな写真こそ、小型軽量で気兼ねなく振り回せる、スマホカメラの得意とするところです。では、躍動感のある写真を撮るコツにはどうすれば良いのでしょうか?

とにかく、たくさん撮る!

成瀬:プロがスマホで子どもの写真を撮るとしたら、シャッターボタンは「ココぞ!」というタイミングだけ押すものですか?

クロカワ:いえ、子どもが動き回っているような場面では、プロでものんびりカメラを構えていられません。私の場合はシャッターを連写で切りまくります。良い瞬間を逃したくないですから。「撮れるだけたくさん撮って、後からセレクトすれば良い」と考えています。

成瀬:バンバン枚数を撮れるのは、フィルムのカメラではできませんしね。スマホなら、気兼ねなく撮れるのもメリットですよね。被写体がブレたり、フォーカスが合わなかったりするのは、気にしなくても大丈夫ですか?

とにかく、たくさん撮る!
PHOTO:成瀬豊

クロカワ:それも“味”と捉えましょう。むしろ、普通に撮った時より躍動感が出ることもあります! ただし最近のスマホは進化していて、意図的にブラそうとしてもなかなかブレてくれません(笑)。ブラした写真を撮りたいときは、スマホを思い切りアクティブに動かしましょう。

色々なアングルや場所から撮る

成瀬:アングルはどのように工夫したら良いですか?

クロカワ:カメラだけ高い位置に持ち上げて画面も見ずに撮ったり、地面に寝そべって撮ったりするのもアリでしょう。子どもと一緒に遊びながら撮る方が、写真撮影を楽しめるかもしれません。ちなみに、低いアングルのときは、わざと床や地面を入れると低さがより強調されますよ。

成瀬:「高いアングルのときはとことん高く、低いときは寝転ぶくらい」と大袈裟にやった方が絵に変化が出るということですね。

クロカワ:ときには撮る場所も工夫してみると良いかもしれません。段差やガラス、鏡など周囲の環境や物を利用して撮ると違いが出せます。もちろん、野外で撮る場合は周りに配慮することを忘れてはいけません。

色々なアングルや場所から撮る
PHOTO:クロカワリュート

【まとめ】躍動感のある写真を撮るテクニック

  • とにかく枚数を撮って後からベストショットをセレクトする
  • ブレるのも味! 被写体と一緒にカメラも動かす
  • アングルを変えるときは大胆に変える
  • 画面を見ずにシャッターを切るのもアリ
  • 撮る場所を変えたり、周りの物を絡めたりして撮るのも有効

よりバリエーションに富んだ写真を撮る

よりバリエーションに富んだ写真を撮る

子どもの笑顔は、もちろん家族写真の主役です。でもアルバムに写真を並べたときには変化が欲しいもの。そこで、バリエーションを増やす方法をクロカワさんにレクチャーしてもらいました。

横位置の写真も撮る

クロカワ:普段、写真は縦位置で撮ることが多いですか?

成瀬:そうですね。インスタグラムに投稿するので正方形にトリミングしやすいよう、主に縦位置で撮っています。

クロカワ:インスタグラム用なら、それが正解でしょう。また、人間は縦に長いので、縦位置で撮る方が画角としても自然に収まります。ただ、変化を出そうとするなら横位置を織り交ぜるのも面白いでしょう。

成瀬:横位置だと構図が決まりにくい…と思っていたのですが、先ほど教わったとおり余白を活用すると上手くいきそうですね。

横位置の写真も撮る
PHOTO:成瀬豊

顔以外のパーツを切り取る

クロカワ:子どもを撮るなら、表情がわかりやすい写真が王道でしょう。しかし、時には顔以外、例えば手や足なども撮っておくのもオススメです。

顔以外のパーツを切り取る
PHOTO:クロカワリュート

成瀬:アルバムやSNSで写真が並んだときに、絵がわりをするからですか?

クロカワ:それもありますが、一番は「子どもの成長を記録できる」からです。子どもは、あっという間に大きくなる。手や足の大きさは、顕著に成長が感じ取れます。定期的に撮っておけば成長しているのがわかり、後から見たときの感慨もひとしおかと。

成瀬:その視点はありませんでした!! 確かに、大きくなる子どもの背を撮り続けるのも良いかも。ぜひチャレンジしてみます。今回はありがとうございました!

【まとめ】よりバリエーションに富んだ写真を撮るテクニック

  • 縦位置だけでなく横位置の写真も織り交ぜる
  • 子どもの手や足も成長の記録として撮影する

クロカワリュート

フォトグラファー。東京都内を活動の中心に広告やファッション、アーティストの写真を撮影。ポップでカラフルな作風で、人気を集めている。自身のSNSアカウントでは「#SugarMePop」というハッシュタグをつけて写真を投稿し、話題を集めた
Instagram