元々は端午の節句に魔除けとして飾られた物で、

薬草である菖蒲や蓬の葉を編んで玉を作り、5色の糸

を通して菖蒲の花や蓬の花を飾ってありました。

やがて、薬玉を飾る花は造花となり四季の花々が用いられ

玉の中に薬草や香草などを入れ、香もプラスされます。

5色の糸がリボン状にデザインされたものもあります。

可愛いブーケのような薬玉はそのデザインはもちろんのこと、

不浄を払い邪気を避け、長寿を願う柄とされています!!

君子とは、人徳・学識・礼儀に優れた人を指しますが、

この君子に似た特徴を持つ四つの草木を四君子といい

愛されてきたものです。

その四つの草木とは、【蘭】【竹】【松】【梅】。

【蘭】・・・善人は蘭の如し　大者の香りあり

　花々の咲き誇る春に咲き、上品で気高いその姿は

　貴人の風格にたとえられています。

【竹】・・・虚なるによりて益を受く

　真っすぐに伸びる純粋さと嵐にも負けない堅固さがあり、

　また幹の空洞は腹中は虚にして、無欲である。

【菊】・・・身を軽くし気を益し、人の寿を延ぶ

　素朴な野菊から荘重な大輪菊まで、様々な表情を見せ

　愛される様は人々を気遣い慈しむ。

【梅】・・・寒なれど秀、春来るを率先して報ず

　雪の残る寒さの中で、いち早く花を開く強靱さやどっしりと落ち着いた幹が

　寒さに耐える人々に、安らぎと潤いを与えるやさしい梅。

最後は【鈴】柄です♪

鈴は音を発します。この<音>はたいへん古くから、人間の精神世界に

深く関りがあったようで、縄文時代には土鈴という音を出すものが

存在しています。

音は、獣や魔物などの敵を追い払うお守りであると同時に、

味方や神を呼び引き寄せる合図として信じられてきました!!