男の子と女の子で異なるお食い初めの食器の習わし

百日祝い・お食い初めお役立ちコラム

お食い初めは、平安時代の儀式「百日(ももか)の祝」に由来すると言われる、長い歴史を持つ行事です。もともと貴族階級の行事だったために、どんなお膳をあつらえるか、器に何を使うかなど、細かな決まりごとがあります。ここでは、お食い初めの食器について習わしと由来をご紹介します。

「祝い膳」正式なお食い初めの食器

お食い初めで赤ちゃんに食べさせる料理を「祝い膳」と呼び、一汁三菜の献立を整えます。正式な「祝い膳」は、脚付きの塗りのお膳(食器や料理を使う台)を使うのが習わしです。

正式な祝い膳[一汁三菜]

お膳:脚付き漆塗りのお膳
食器:食い初め椀(お赤飯)
汁椀(はまぐり潮汁)
平皿(尾頭付き鯛)
小鉢(煮物など)
高坏(香の物など)

食器とお膳はすべて漆器、つまり漆(うるし)塗りの器です。「百日の祝」が始まった平安時代には現代のような陶磁器はまだなく、漆器を使っていたことに由来します。脚付き膳を使うのも、それが日本古来の食事方法だから。床(畳)に座って暮らす日本では、テーブルを使わず1人1人の前に脚付き膳を置いて食事をしていました。お食い初めの「祝い膳」は、千年の歴史を今に伝えているのです。

男の子と女の子では使う食器も違う

「祝い膳」に使う漆器は、赤ちゃん1人1人に新品をあつらえます。その理由は、お膳を使って食事をしていた時代、「お食い初め」の時に作ったお膳をお子さま用の食器として一定の年齢になるまで使っていたから。その日使うだけのものではなく実用品だったのです。

今でもお箸や茶碗を見ると男女で色や柄が違うように、日本では使う人に合わせて食器を変える文化があります。そのため「祝い膳」の漆器も男の子は赤、女の子は黒の塗り物を使います。絵付けや蒔絵の柄も、赤ちゃんが男か女かで選ぶ文様が違います。

男の子によく使われる文様

日輪や菖蒲(尚武・しょうぶに通じる)など、昇運や元気さを表す文様

女の子によく使われる文様

花文様や束ね熨斗(のし)など、愛らしく優雅な文様

現代では、「祝い膳」をそのまま食器として使うこともないので、男女を問わず「祝い」の意味を持つ赤の漆器を使うことが一般的になっています。

習わしにこだわる必要はある?

「お食い初め」の決まりごとの多くは、昔ながらのやり方をそのまま引き継いだものです。今は時代も生活スタイルも変わっているのですから、昔ながらのやり方にこだわる必要はないでしょう。
もしテーブルで食事をするのなら、脚付き膳の代わりに折敷(お盆)やトレーを使っても問題ありません。「お食い初めからお子さま用食器を使い始める」という習わしに従って、今後も使えるベビー食器セットを使うというご家庭も少なくないようです。

正式な食器や献立について知っておくのは良いことですが、「どうしても正式なものでなければ!」とこだわる必要はありません。「お食い初め」の習わしは、地域によってもやり方にかなり違いがあります。我が家なりの「祝い膳」を使って、赤ちゃんの成長を祝い、これからの健康と幸せを願ってあげるのが一番です。

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